検証 免疫信仰は危ない!―「がんビジネス」の実態に迫る



検証 免疫信仰は危ない!―「がんビジネス」の実態に迫る
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商品カテゴリ:医学,薬学,医療,看護,介護
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趣旨はすばらしいが、騙される原因は根深く、これで被害者を救えるか...

『免疫』が漠然とした概念を指すことを逆手にとって、怪しい業者がはびこっている。患者は効果の不明なアガリクスなどに数十?数百万円も支払わされている。本書は、これらを代替療法として位置づけ、それで利益を得ている業者や懐疑的な立場をとる医師へのインタビューを中心とした取材情報を対談形式で掲載している。

タイトルにあるように『インチキ悪徳業者に騙されるな』という趣旨には100%同意する。また、事実を脚色なしに、かつ双方の立場に対して平等に掲載している点は情報書としても非常に秀逸である。懐疑派の医師の話も筋が通っていると思う。しかし、本書の目的が被害者に啓蒙することであるはずなのに、対談を平等に掲載しているだけであれば、読者にそれが伝わるかはわからない。金儲けを意図する業者の姿勢や言葉は非常に紳士的で、業者自身が本気で効能を信じているようにも見える。結果的には詐欺と変わりないが、騙されたと思う患者がいる一方、後悔はしていないという者もいて、問題の難しさが露呈する。また、免疫のシステムや問題点は科学に疎い読者には難しく、正論のような詭弁を使う代替医療賛成派の医師の『藁をもすがるような患者を見捨てない』という言葉に騙される可能性を危惧する。つまり、難しい部分を読み飛ばしてしまうと、賛成派の言葉が心に響いてしまう可能性もあると思う。業者の言葉は一貫性がなく、論理のすり替えをしていることがわかるが、多くの患者はそれがわからないからこそ騙されているのではないだろうか。そうであれば、賛成派と反対派の意見を平等に記載するのではなく、編集部が明確なメッセージを発するべきと思う。

小生は代替医療を臨床試験もデータもとらずに行っている某病院の姿勢には反対であり、編集部の趣旨に賛成だが、患者が騙されている根本的な要因を考え、怪しい者を明確に糾弾する内容にすべきと思う。したがって、厳しいとは思うが敢えて星3つ。
重要文献

 正直いって似非医療に感じるやるせない感情を刺激してくれて、懐疑論者にとっては重いの一言。2004年出版であり、似非科学跋扈しまくりガン医療の事情がよくわかり、現代医療の合理性を受け入れた標準の側にたって、代替療法の問題を浮き彫りにしていく重要な一冊である。毎日2リットルの飲尿療法を、医師に内緒で行った患者の結末・・・ 抗がん剤には感謝せず、代替療法には感謝する人たち。
 現代医療を「西洋医学」の一言でくくり、代替療法を選択し続ける人は、いまもたくさんいます。そういう人がどうなるか?想像通りです。そんな具体例が数例紹介されたりします。

 ガン医療の代替療法を含んだ現在を知るための、純粋な医科学的情報もふんだんであり、とにかくもっとたくさんの人に、虚心に読んで欲しい。
医療も自己責任の時代

主にがんを巡る代替医療等に疑問を投げかけている。
アガリスクやメシマコブ等々のガンに効くと言われている様々な方法や食品に関して、専門家の肯定、否定両方の立場の意見をレポートした本。
どちらかと言えば、従来型の治療法を肯定している書き方になっているが、極力公平な書き方に努めていると思われる。

まぁ、色々な方法があるものだと思うのと。

そう言えば、従来の治療(手術、抗ガン剤、放射線)の良さってあまり伝わってきていないなぁ・・と素朴に感じた。

最後の章でライターの一人が書いているのだけれど。
最終的には自己責任であり、生き方や死に方を問われる時代に間違いなく入ってきていると思う。
そういう意味では、このような本による公平な情報がもっともっとあって欲しいと切に願う。
がんの代替療法について必読の一冊

がんの補完代替療法と称するものは、リスクや限界を示さず、良い面だけを強調していることが多いようです。しかし、どんな治療であっても、リスクや限界は当然あるもので、副作用も当然あり得ます。更に、販売方法や宣伝方法にも問題があるものもあり、患者や家族に法外な経済的負担を強いるものも多いようです。この本は、アガリクスをはじめとする健康食品や活性化リンパ球療法などを例として取り上げ、がんの補完代替療法の影の面について、取材・検証して問題提起をしています。ともすれば、患者は、影の部分を見ず都合のよいことだけを考えたいものですが、光と影の両方を見てこそ、バランスよく全体を理解することができるものです。本書は、がんの治療で時間とお金を無駄にしないために、是非読んでおくべき一冊です。



南々社
がんの代替療法―有効性と安全性がわかる本 ハーバード大学の研究グループによる最新報告
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