奄美、もっと知りたい―ガイドブックが書かない奄美の懐
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ジャンル: | 旅行,観光,トラベル,旅行ガイド,海外旅行,観光情報
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セールスランク: | 48945 位
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メジャーデビュー前の元ちとせの記述あり
94年、奄美大島に朝日新聞記者として転勤した著者が書いた奄美の現状エッセイ。「はじめに」に「ヤマトンチュの目から見た奄美のガイドを書いてみたい」とある。新聞記者経験者が書いた本は独特の言い回しや人のことは書くが自分のことに触れたがらないなど経験的におもしろくないが、これは合格。「第二章 薩摩と琉球」で「那覇世」という時代認識があったことを初めて知った。沖縄には「大和世」「アメリカ世」と統治された経験を言い表す言葉があって、いじめた方は覚えてないがいじめられた方は末代まで覚えているというエコエコアザラクこのうらみはらさでおくべきか的統治されました単語というのは残っている。それが奄美にもあったとは、あまり悪い意味で使われているとは限らないらしいけど、浅学でした。西郷隆盛・田中一村の奄美での生活、デビュー前の元ちとせ、選挙賭博まである熱い選挙戦、と興味深い記述は多い。もっともヤマトンチュ的考察が生きているなあ、と感心させられた一文は、離島で年中行事芸能が熱心に行われていることに対して「寂寥をまぎらわそうとした人々の必死の努力ではないか」という指摘はちょっとウチアタイ(自嘲的納得)。ウチナーンチュ(沖縄人)必読。離島好き必読。奄美の若者も読んだ方がいいかも。
南方新社
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